相続税の税務調査事例から学ぶ-三井住友銀行 京橋支店

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銀行主催の相続税関連セミナーを受講してきましたので、その紹介です。

相続セミナー

将来の相続に備えて
~相続税の税務調査事例から学ぶ~

日程:2015年1月15日(木) 14:00~15:00
場所:三井住友銀行 京橋支店 4階
講師:税理士法人山田&パートナーズ 相続担当の税理士
内容:相続税の税務調査事例、生前贈与の注意点
費用:無料

大手三行(三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)のホームページで相続に関するセミナー情報を探したところ、三井住友銀行の京橋支店で面白そうなタイトルのセミナーが見つかり、聞いてみることにしました。

事前にホームページで仮登録を行うと、京橋支店の担当者の方から確認の電話がかかってきました。筆者は三井住友銀行の高田馬場支店に口座があるのですが、セミナーを受講したくて申込ましたと伝えたら、特に問題ないとのことで、正式に登録できました。銀行に個人口座があれば誰でも受講できるようです。

当日は京橋支店4階の小さい打合せルームでセミナーが行われました。6人座れる楕円型のテーブルに、私を含めて受講者4人と、税理士法人山田&パートナーズから来られた講師の方が座りました。大部屋で何十人かいるようなセミナーだと思っていましたので、ちょっと緊張しました。後から銀行の担当者に聞いたところでは、少人数制で気軽に講師に質問できるようなセミナーを開催しているとのことです。

相続税の税務調査

さて内容ですが、タイトルにあるように「税務調査事例から学ぶ」ということで、相続税の税務調査がどのタイミングでどんなふうに行われるか、そしてどう対策すれば良いかという内容でした。

相続や相続税の一般的な内容に関する書籍やセミナーはたくさんありますが、税務調査については、なかなか耳にする機会がありませんので、非常に新鮮で興味深い内容でした。

いくつかポイントをまとめてみます。

相続税の追徴課税はとても多い

国税庁サイトによると、平成24年分、相続税の申告件数は52,394人で、そのうち調査が行われた件数は12,210件です。5件に1件くらいの割合で調査が行われています。驚くべきなのは、調査が行われた件数のうち、80%以上のケースで申告間違いを指摘されて追徴課税されています。その追徴課税額は1件当たり約500万円です。突然、課税されても準備していなかったら、そう簡単には払えない金額です。

申告漏れ相続財産には、現金・預貯金が圧倒的に多い

国税庁サイトによると、平成25年分、相続税の申告漏れだった相続財産のうち、現金・預貯金の割合が39.2%となっています。その他では、有価証券が11.7%、土地が13.6%、家屋が2.2%ですので、現金・預貯金の割合が圧倒的に多いです。現金・預貯金は銀行から残高明細書を出してもらえば一発でわかり、金額が間違う余地などないのに、なぜこんなに多いのでしょうか?

被相続人が生前に贈与したつもりの現金・預貯金が否認されて、相続財産としてカウントされてしまうからです

税務調査の概要

税務調査は申告書提出後、5年以内に行われます。通常は事前通知があり、こちらの希望した日時・場所に、たいてい調査官が2人でやってきます。朝10時くらいから午後5時くらいまで行われます。

調査官はにこやかな笑顔で話しかけてきますので、人柄が良い人で良かったと勘違いする方が多いそうですが、調査官が笑顔で話すのは調査対象の方の緊張をほぐし、どんどん話してもらうようにするためです。

調査では、被相続人の出身や経歴、職歴について質問されます。仮に過去、出身地に住んでいてその後今の場所に移り住んだとしたら、出身地で親から相続した財産やそこで開設した銀行口座があるはずで、それらがちゃんと相続財産として申告されているか調査します。また、相続人の現在の財産についても質問されます。生前に贈与されたり、あるいは贈与と見せかけながら、申告されていない財産がないか調べるわけです。

生前贈与の注意点

税務調査にて、多くの場合、生前贈与した財産が認められず、相続税を追徴課税されてしまいます。子供や孫の銀行口座にただお金を振り込むだけでは、家族の名義借りと判断され、贈与として認められません。贈与は正しく行う必要があります。

贈与が成り立つ条件

贈与とは、贈与契約のことで、贈る側と受け取る側の両方がお互いに認識していることが条件です

親が子供の名義の銀行口座にお金を振り込んだとしても、その銀行口座の通帳や印鑑を親が管理していて、贈与されたことを子供が知らなければ贈与にはなりません。

贈与されたという認識を示すために、少なくとも、①贈与契約書の作成、②贈与税の申告をすることが望ましいです。贈与税はもらった側が払うため、贈与税を払っているということは、贈与された認識があるという証明になります。

贈与した財産を無駄づかいさせない方法

親が子供に黙って贈与しようとする理由は、もし子供に財産を渡してしまったら、無駄づかいするのではという心配があるからです

かといって、子供が贈与されたことを知らなければ贈与にはなりません。そこで、贈与した財産を無駄づかいさせない方法があります。その一つが生命保険契約です。ここで契約の仕方が重要です。

まず子供の口座にお金を振り込んで贈与します。このとき、このお金で保険契約をすることを約束させます。その後、子供のほうで、契約者を子供/被保険者を親/受取人を子供とした保険契約を結びます。こうすれば、お金は自由に使えませんので、無駄づかいできませんが、確実に子供に贈与することが可能です。

税務調査セミナーのまとめ

相続税の申告が終わっても安心はできません。5年以内に税務調査が入り、多くの場合、追徴課税されています。特に生前贈与が否定されることが多いため、正しい方法で贈与する必要があります。

相続税の税務調査には税理士に立ち会ってもらえますが、会社の税務調査とは違って独特なため、なるべく相続に強い税理士に依頼しましょう。

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