【年末調整】住宅借入金等特別控除申告書の書き方(記入例つき)

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住宅借入金等特別控除申請書

住宅ローンを組んだら必ず受けたい控除が住宅ローン控除です。

住宅ローン控除は初年度から年末調整で控除を受けることはできません。初年度は確定申告が必要になります

初年度の確定申告は税務署の職員などに尋ねることで失敗なく行うことができますが、2年目以降の年末調整は複雑な書類を自分で記入しなければなりません

住宅ローン控除の概要や年末調整時に記入する書類の記入方法などを詳しく解説していきます。
住宅ローン控除の申告方法を理解し、税金の控除を漏れなく受けることができるようにしましょう。

1.住宅ローン控除とは?

住宅ローンを組むと住宅ローン控除という金額的に大きな税金の控除を受けることができます。

住宅ローン控除」と一般的に呼ばれることが多いですが、正式名は「住宅借入金等特別控除」です。「住宅ローン減税」と呼ばれることもあります。

住宅ローン控除は一般的な控除の中では大きな控除で、住宅ローンを組んだ人であればほとんどの人が受けることができます。

住宅ローン控除の概要と、住宅ローン控除を受けるための条件についてまずは解説していきます。

1-1.住宅ローン残高の1%が税額控除(1年目〜10年目まで)

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借りた1年目から13年目まで、住宅ローンの年末残高に応じて税額控除されるという仕組みです。

1年目から10年目、11年目から13年目までで控除される金額は異なります。

1年目から10年目までは住宅ローンの年末残高の1%が税額控除されます。税額控除の上限は40万円(認定住宅では50万円)です。

消費税が8%に増税される以前(2014年3月31日以前)に入居開始した場合、その開始した年によって税額控除の上限は異なり、20万円~50万円となります。また、住宅購入時の消費税が8%/10%以外の場合は、税額控除の上限は20万円(認定住宅等は30万円)となります。

例えば1年目の住宅ローン年末借入残高が3,000万円であれば、3,000万円×1%=30万円が税額控除されます。
税額控除とは、その年に支払う税金から直接控除されるという控除です。

例えばその年の所得税納税額が200万円の人が30万円の税額控除を受けることができれば170万円の納税額になるという仕組みです。

一般的には課税所得から控除される「所得控除」よりも、納税額がからダイレクトに控除される税額控除のほうが控除される税額は大きくなる傾向にあります。

また、基本的には所得税から控除されますが、所得税から控除しきれない場合には住民税から控除される仕組みになっています。

1-2.11年目〜13年目は控除額が異なる

住宅ローン控除は2018年までは10年間しか控除されませんでした。

しかし2019年10月に消費増税が行われたことによって、増税の景気対策として13年目まで控除されるようになりました。
ただし、2019年10月1日~2020年12月31日の間に入居した場合に限られます

該当する人は、11年目〜13年目は以下の1か2のいずれか少ない金額が税額控除される仕組みになっています。

  1. 住宅ローン残高又は住宅の取得対価(上限4,000万円(認定住宅等は5000万円))のうちいずれか少ない方の金額の1%
  2. 建物の取得価格(上限4,000万円(認定住宅等は5000万円))の2%÷3

このように、11年目から13年目の控除額の合計額は最大で住宅購入額の2%しか控除されません。
単純に消費増税分が控除されるだけになってしまいます。

これは消費増税前に住宅を購入して10年間の控除を受けても変わらないことになるので、2019年10月から住宅ローン控除の期間が延びたことで得になったわけではありません。

あくまでも、増税によって負担が増えた分だけを11年目から13年目に住宅ローン控除として返還するだけの制度となっています。

1-3.住宅ローン控除を受けるための条件

住宅ローン控除は住宅ローンを組んだら誰もが受けることができるわけではありません。

以下の条件を満たしていないと控除を受けることができないので確認しておきましょう。

  • 控除を受けたい年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 住宅購入後、6ヶ月以内に入居すること
  • 登記簿の床面積が50平方メートル以上あること、かつ、その半分以上が居住用であること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上あること
  • 中古住宅では、耐火建築物の場合には築25年以下、それ以外の場合には築20年以下であること

※他にもいくつか細かい条件があります。

あまりにも狭い住宅や、借入期間が10年未満の住宅ローンは控除の対象にならないので注意してください。

2.住宅ローン控除を受けるための手続き

住宅ローン控除を受けるためには初年度は自分で税務署に申告する必要があります。

住宅ローン控除は住宅ローンを組めば自動的に誰でも受けることができるわけではありません。

店舗型銀行であれば住宅ローン控除まで説明があることもありますが、ネット銀行では必ずしも住宅ローン控除まで説明してくれるわけではありません。
そのため「住宅ローン控除の方法がわからない」という人も多いかと思います。

住宅ローン控除はどのように受ければよいのか、具体的な手続きの方法を解説します。

2-1.1年目は確定申告

住宅ローン控除を受ける1年目は税務署で確定申告を行う必要があります。

会社員の方は確定申告に慣れていないかもしれませんが、基本的には必要書類を揃えて税務署に3月15日までに提出するだけですので、手続きはそれほど難しくありません。

なお、ふるさと納税をしている人はワンストップ特例制度を利用しないよう注意してください。

ワンストップ特例制度は寄付をした自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を郵送するだけで確定申告不要で寄付控除を受けることができるものです。

ワンストップ特例制度を利用すればふるさと納税の税務手続申告が非常に簡単になりますが、ワンストップ特例制度は確定申告をする人は利用できません。

最初の住宅ローン控除の確定申告をする時にふるさと納税をしていた場合には、住宅ローン控除の確定申告と同時にふるさと納税の確定申告も行なうようにしてください。

必要書類

住宅ローン控除1年目の確定申告に必要な書類は以下の書類です。

  1. 確定申告書A
  2. 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  3. 源泉徴収票
  4. 住民票
  5. 住宅ローンの借入金残高証明書
  6. 土地・建物の登記簿謄本
  7. 売買契約書または建築請負契約書

このうち、1と2の書類に関しては自分で作成して確定申告をしなければなりません。

しかし、これらの書類は国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーで、画面の指示通りに進んでいくだけで簡単に作成することが可能で、作成した書類を印刷することでそのまま税務署に提出することができます。

もしも作成方法がわからない場合でも、税務署の職員に尋ねれば作成を手伝ってくれます。

また、親切な銀行は、3~7の書類を揃えてくれる場合もあります。

不動産登記簿謄本などはわざわざ法務局に行かないと持っていないという人も多いでしょう。まずは銀行に写しをもらえないか確認してみるとよいでしょう。

2-2.2年目からは年末調整で会社に提出

2年目からは年末調整の時に会社に必要書類を提出するだけで控除を受けることができます。

会社によって異なりますが、年末調整によって控除を受けることができた税金は、12月または翌年1月の給料に上乗せされて還付されることが多くなっています。

必要書類

年末調整時に会社に提出する書類は以下の2点です。

  1. 住宅借入金等特別控除申請書(初年度の確定申告が終わると2年目〜13年目まで計12年分が税務署から自宅に送付される)
  2. 住宅ローン年末残高証明書(毎年11月頃に銀行から自宅に郵送される)

住宅借入金等特別控除申請書に必要事項を記入して、年末残高証明書とともに会社に提出するだけですので、2年目以降の手続きは非常に簡単です。

3.住宅借入金等特別控除申告書の書き方

年末調整で住宅ローン控除をするには「住宅借入金等特別控除申請書」という名前からして面倒な書類を記載しなければなりません。

この書類は慣れてくれば記載は難しくありませんが、2年目で初めて書類を記入する時には記載方法が少々面倒です。

年末調整で提出しなければならない「住宅借入金等特別控除申請書」の記載方法を記入例とともに見ていきましょう。

①記入前に注意すること

住宅借入金等特別控除申請書

記入前に必ず注意しなければならないことは、左上の「年度」の部分です。

住宅借入金等特別控除申請書は12年分送られてくるので、記入している書類が今年の書類かどうかの確認は必ず行うようにしましょう。

また、個人の名称や住所を間違いないかどうかの確認も忘れないようにしましょう。

「給与の支払者の法人番号」は、わかれば書いても良いですが、通常は会社側で記入しますので、未記入でもOKです。

「あなたの個人番号」ですが、マイナンバー(個人番号)の記載は不要です。

②控除額を計算する

住宅ローン控除 年末残高等証明書

まずは、金融機関から送られてくる、「借入金の年末残高証明書」をご用意ください(例:上図)。

住宅借入金等特別控除申請書

控除額を計算する際に最も重要なのは、①の「新築又は購入に係る借入金等の年末残高」の数字です。
ここは、銀行から送付されてくる住宅ローン年末残高証明書の金額通りの金額を間違いなく記載しましょう。

②③は住宅借入金等特別控除証明書の下のほうにもともと印字されているロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トの数字を転記すれば問題ありません。

住宅借入金等特別控除申請書

④は①と②のいずれか少ない金額を記載し、⑤は④×③で計算し記載します。

⑪は、⑤+⑩で計算した金額(増築がない場合には⑤の金額だけを転記する)を記載します。

最後に⑭の欄で⑪×1%(100円未満切り捨て)で控除される金額を求めることができます。

まとめると次の手順になります。

  1. ①へ「新築又は購入に係る借入金等の年末残高」に住宅ローン年末残高証明書の金額通りの数字を記載
  2. ②③へ住宅借入金等特別控除証明書にもともと印字されているロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トの数字を転記
  3. ④へ①と②のいずれか少ない金額を記載
  4. ⑤へ④×③で計算した金額を記載
  5. ⑪へ⑤+⑪で計算した金額(増築がない場合には⑤の金額だけを転記する)を記載
  6. ⑭へ⑪×1%(100円未満切り捨て)で控除される金額を記載

まとめ

住宅ローン減税を受けるためには1年目は確定申告、2年目以降は年末調整によって申告をしなければなりません。

確定申告は必要書類を揃えて税務署へ、年末調整は自分で住宅借入金等特別控除申請書を作成して会社に提出しなければなりません。

難しいように感じますが、慣れてしまえば書類の作成はそれほど難しくありません。

住宅ローン減税は減税効果が非常に大きな税制ですので、漏れのないようしっかりと13年分控除を受けるようにしましょう。

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